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日常や感想。 時々小ネタ。
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ちょっと一区切り(ついてないけど)
グリとウル。その実状。





一護を一人置き去りにしたまま、グリムジョーとウルキオラは生徒手帳の取り合いをしていた。
着崩した制服の胸ポケットに、意外にも常にきちんと納まっていることを知っているウルキオラがすっとそれを取り上げるも、瞬時にグリムジョーが奪い返す。そしてそれをまたウルキオラが隙を見て奪う。
傍から見れば仲睦まじく見えるかもしれないじゃれあいのような応酬を数度繰り返し、最終的にはウルキオラの手にそれは納まった。

「ってめぇ!勝手に人様のモンに触ってんじゃねぇ!!てか俺にも触んな気色悪ぃ!!そんでもって返しやがれ!!!」
「ぎゃあぎゃあ喚くな鬱陶しい。貴様がいつも大人しく手帳を出さないのが悪いんだろうが」

ぱらりといつも印をつけているページをめくる。そこには既にウルキオラがつけた印が、ある一定の時期から断続的にばら撒かれている。
そこに新たに今日の分をつけたして、開いた時と同様にぱらりと指で軽くめくりながら閉じる。
と、その瞬間に見えたものにウルキオラの眉根が僅かばかり寄せられた。

「…いまだにこんなものを持ち歩いているのか…」
「…!!!!!てめっ、見てんじゃねぇよっ!!」

顔を真っ赤にしてがなりながらもの凄い勢いで手帳を奪い返すグリムジョーの姿に、ウルキオラは軽く溜息をついた。
小さな青い手帳の、ページの終わりの方、革の裏表紙の内側に、ふと見えた橙色の小さな頭。
再度確認しなくとも分かる、それは小学生の時の一護の写真だった。
ちらと見ただけで分かるのは、それをウルキオラも持っているからだ。持っていると言っても、ウルキオラのそれは家のアルバムに大事にしまってあるのだが。
たしかその少し古い写真には、小学五年生の時の一護と、六年生の二人が一緒に写っている。町内の行事で偶々誰かが撮ったものだ。当然一護が真ん中である。そして一護のみが満面の笑みだ。
…もっとも、グリムジョーの手帳に挟まれていたものはサイズとその心情から察するにウルキオラの写る側を綺麗に切り取ったものであっただろう。

「…別に貴様が何を持ち歩こうがどうでもいいが…かなり危ない人間だぞ」

いくら思い出の、それも想い人との写真とはいえ、高校生男子が小学生の男の子の写真を手帳に入れているというのは、些か尋常ではないように思える。
要するに、危ない人しか見えない。

「うるせぇうるせぇっ!ほっとけ!!…っ」

わなわなと唇を震わせて、さらに何かを叫ばんとしたグリムジョーだったが不意にその唇を真一文字に引き締めてウルキオラを睨みつけ、そして先程よりか幾分声量を落とし。

「………アイツには言うなよっ…!!言ったら殺す!!!」

グリムジョーの、必死にも聞こえるそんな台詞を耳にすると、ウルキオラは再度深く息をついた。


この男は、小学生の時分から何一つ成長していないのではないだろうか。

僅かに離れた場所に一人立つ一護の視線を感じた。




前回の薔薇色にて一護を置き去りに言い争う二人の会話。
二人というよりはグリさんの小学生からの恋の実状というか(笑)
てかグリムジョーがおかしくて申し訳ない…(土下座)女子中学生みたいな恋をしております。(え…)
…やっぱり何かウルグリみたいに見える気がしてならない(違うから!本当に!!汗)
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